第42回 作文コンクール入賞作品
第42回 作文コンクール入賞作品

入選

《島根県》松江市立乃木小学校5年 髙木 健太
『ぼくの大好きな弟、よっちゃん!』

入選「よっちゃん、勉強せんと。何でいつも勉強しないの?。」
「え~。だって、ぼく、勉強分からんもん。」
毎日のように僕と二年生のよっちゃんはお母さんが仕事から帰ってくるまでに何回もこんなやり取りをしています。
ある日、よっちゃんがとても悲しそうにしていました。明るくて面白いことばかり言って笑わせてくれるよっちゃんじゃないので心配になり、どうしたのか聞きました。すると
「だって、ぼくはいっぱいいっぱい漢字の練習したり、音読の練習したりしているのに全然覚えられないんだもん。お兄ちゃんやお友達みたいにテストでいい点取れない。頑張って宿題や勉強を自分でしようと思ってるけど一人じゃ分からんから出来ないんだもん・・・。怒られるし。」
と泣きながら話してくれました。よっちゃんの気持ちを聞いた時、ぼくは思い出しました。そう言えば、よっちゃんは苦手な音読も漢字の練習も、ぼくよりたくさん頑張っているし何時間もかかって宿題をやっていたことを。だからその日の夜、お母さんによっちゃんの気持ちを伝えました。そして家族でゆっくり話し合いをしました。よっちゃんの気持ち、お父さんやお母さんの思い、ぼくの気持ちなどを話しました。そしてその時お母さんが、言いました。よっちゃんは少しだけ人より覚えることが苦手な面があるということ。今はコツがつかめるまでは読み書きは苦手だけど必ず分かる日が来るということ。運動が得意で鉄棒は体そう選手みたいに上手にできるし、走るのだってとても速い!人にやさしくできる心をもっていて明るいてお友達がいっぱいいること。よっちゃんにもたくさん良い所があるという事を話してくれました。お母さんの話を聞きながらぼくは心の中でこんなことを思いました。(よっちゃんは今までいろんな思いをしてきたんだなあ。ぼくもちょっと怒って教えてたから可哀想なことをしたな。ごめんよ。ぼくにだって苦手な事はたくさんあるからよっちゃんも苦手なことがあっても絶対大丈夫!よし、これからはよっちゃんが分かりやすいようにぼくも優しく教えてあげよう。勉強が面白いとう思えるように、図鑑で字を教えてあげよう。)と。
いつもお父さんやお母さんはぼくたちに
「大丈夫いつかできる。だってお母さんの子どもだもん!!。」
と言います。ぼくもそう思います。
ぼくの大好きなよっちゃん!お兄ちゃんと一緒に頑張ろうね。大丈夫だよ。

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