入選
《鳥取県米子市立義方小学校3年》
山本 莉愛「やさしいえがお」
1年生のときの話です。わたしは、体育のじゅぎょうがすきでした。今日も、体育があるから、楽しみにしていました。でも、朝の会で先生が、
「今日の体育は、とびばこをします。」
と言われたので、とたんにいやになりました。とびばこは、ようち園のときから苦手で、(どうせ、とべない)と思ったからです。
体育の時間になり、4だんのとびばこが、とっても高く感じました。「えいっ」とちょうせんしたけれど、やっぱりとべませんでした。くやしいけれど、どうやってとんだらよいか、わかりませんでした。
すると、わたしのとなりにならんでいた子が、
「教えてあげようか。」
と、声をかけてくれました。とってもとびばこがうまい子でした。わたしは、まだ、友だちがいなくて、はじめて声をかけられたので、ちょっとはずかしかったけれど、
「うん。」
といいました。その子は、
「もっと手をまっすぐにのばして、足を広げるといいよ。」
と、教えてくれました。わたしは、言われたことに気をつけて、10回くらい練習しました。なかなかせいこうしなかったけれど、その子は、ずっと見ていてくれました。
そして、はじめてせいこうしたときに、その子は、やさしいえがおをしてくれました。れつにもどると、
「よかったね。」
と言ってくれました。
それから、とびばこがすきになり、6だんまで、とべるようになりました。わたしは、その子のおかげだなと思います。その子は、自分のことも集中して取り組みながら、わたしに教えてくれて、ずっと見ていてくれて、とってもやさしいえがおが親切だなと思いました。
わたしは、これから、だれかがこまっていたら、その子みたいに教えてあげて、えがおを大切にしていきたいです。